VRChatを始める前の心構えやルール・マナーについて

これからVRChatを始めたいけど、どういう感じなんだろう?という方のために記事作成時点でのざっくり解説を行っていきます。

心構え

まず、「VRChatは対人コミュニケーション」が殆どの場合で発生します。
完全に一人でワールドを巡ったり、ゲームをプレイすることも可能ですが、イベントへの参加や複数人でプレイが前提のゲームワールドなど様々な場面で対人コミュニケーションが必要になってきます。

そのため、基本的には

  • 相手を不快にさせるような言動・発言はしない(控える)
  • 嫌がらせやいじめ、あるいは犯罪行為(脅迫・ストーキングなど)を行わない
  • イベントやゲームの進行を(ルールに則ったうえで)妨げないようにする

など、現実世界と同じような心掛けが必要となります。

その上で、HMD越し(VR世界)での心掛けとして特別気を付けるものとしては

  • 相手のアバターを不用意に触る行為(過度なスキンシップ)をしない
    • 特に初対面の人や出会って間もない人とは気を付けましょう
    • 特に撫でられる行為が苦手な人も居ます
  • 相手との距離感を適切に保つ
    • アバター同士が近すぎると不快になる人も居ます
    • アバター越しのため、現実とは異なる距離感が生まれることに注意
  • 無言勢の人と無理に会話しようとしない
    • 中には声が出せない人もいます(聾唖者や失声症など)

などが挙げられます。

VRChatでは女性アバターを使用している人の割合が多いため、スカートを覗いたり胸やお尻などの部位を触る行為はたとえVRであっても(よっぽどその人と仲が良い場合を除いて)やめておきましょう。

また「撫でる/撫でられる」行為や「ケモ耳・尻尾を触る」行為についても不快になる人が一定数居ますので、初めての人や知り合って間もない人とのスキンシップは注意して行う必要があります。


アバター選択の自由と著作権

VRChatに限らず、基本的にプレイヤーはどんなアバターを使うかは自由です。
しかし、各プラットフォーム(VRChat, cluster, ResoniteVRなど)ごとにアバターをアップロードまたは使用する内容に制限が敷かれている場合があります。

著作権

ほとんどのVRSNSに言える事ですが

  • 著作権侵害となるアバターをアップロードまたは使用しない

これは必ず守る必要があります。

VRChatでは「アバターワールド」と呼ばれるアバターがたくさん並んでいてそこから自由に着替えることが出来るワールドがいくつもあります。
しかし、そこに設置されているアバターは「違法」なものが混じっている場合があることに留意が必要です。

「違法」なアバターとは

  • ぶっこ抜き
    • コンシューマーゲームやオンラインゲームなどからデータを抽出したもの
  • 規約違反
    • パブリック化を禁止しているがパブリック化しているもの
    • 購入者のみが使用できる規約だがパブリック化しているもの
    • VRChatなど特定のプラットフォームへの使用が禁止されているもの

などが挙げられます。
いずれも著作権侵害あるいは規約違反となり、各プラットフォームで禁止されています。

海外のアバターワールドで見覚えのある有名キャラクターのアバターが設置されていたら、その殆どが「違法」なアバターです。使用しないように気を付けましょう。

ただし、「権利者(著作者)」によってアバターが公開あるいは配布されている場合があります。
例:原神やゼンゼロなどmiHoYo系列の一部キャラクター
これらについては権利者の定める利用規約に則って使用できます。
※ただしmiHoYo配布のアバターは二次配布が禁止されているためパブリック化は違法です。

アバターの選択は基本的に自由

前述の通り、著作権をクリアしているアバターであればどれを使っても良いです。
しかし、次に掲げるアバターは相手を不快にさせる恐れがあります。

  • グロテスクなアバター
  • 過度に流血表現のあるアバター
  • センシティブなアバター(恥部が露出しているなど)
  • 過度なパーティクルや光源の入ったアバター
  • 非常に重たいアバター

前半3つについては心構えで触れた内容と一部重複しますが「R-18/R-18G」と分類されかねないアバターについては公共の場所での使用は厳禁です。全裸で町中を歩いていたら捕まるのは至極当然です。

VRChatでは「パーティクル」「光源(Light)」を仕込んだアバターも使用できますが、パーティクルは他の人に正しく見えなかったり、光源は他の人のアバターやワールドの見た目、ゲーム進行に影響が出る場合があります。

「過度に重たいアバター」についてはVRChatでの設定で「○○MB以上のアバターは読み込まない」よう設定が可能になっています。
そのため、アバターの容量が肥大でその制限を超える場合は読み込まなくなってしまうほか、読み込めたとしても他の人のプレイに影響が出る場合があります。ただし、明確なボーダーラインは存在せず、自身と周りの人の環境やワールドの状態によってその閾値は変化します。

Quest(Android)対応(と今後のiOS対応)について

VRChatでは「Quest単騎」「Android版」からアクセスした場合は「Quest(Android)対応アバター」でない場合はその人のアバターを正しく見ることが出来ない場合があります。
Quest/Androidでは、

  • Quest(Android)対応アバター
  • Impostorアバター
  • フォールバックアバター

の順で読み込めるかを確認してアバターを表示しています。

Quest(Android)対応している場合はそのアバターをそのまま表示できます。

次にそのアバターがImportorに変換されていればImpostorアバターが読み込まれます。
Impostorアバターは低解像度ですがPC限定アバターを自動変換したものが読み込まれます。
※ポリゴン数の多いアバターは顔や手足など一部が完全に消えてしまっている場合があります。

Impostor化していない場合は、その人が設定した「フォールバックアバター」を読み込みます。
フォールバックアバターはVRChat公式アバターだったり、その人がアップロードしたアバターだったり様々です。

これらは今後対応が予定されているiOS版も同様になる想定です。


おしまいに

基本的に現実世界と変わらない心構え・心掛けが必要になります。殆どの場合、中の人も人間です。

VRSNS内だけでなく、Xなどの外部SNSサービスを利用しての交流、オフ会なども発生する場合があります。

しかし相手がすべて善良な人間とは限りません。特にオフ会などでのリアルコミュニケーションには注意が必要です。
※特に宿泊・アルコールに注意。強姦・監禁・暴行・脅迫などの犯罪行為を感じ取った、あるいは被害に遭った場合はすぐに警察や他の友人・親族などへ相談しましょう。